(2012.01.12)

プロフェッショナルを意識して
NPO法人市民セクターよこはま    東樹康雅さん    31歳

ワンダフルワークス41回目は、横浜市民活動支援センターで働いていらっしゃる東樹康雅さんです。 普段からNPOの活動支援などを中心としたお仕事をされている東樹さんに、現在の仕事内容、そしてやりがいなどお話を伺ってきました。

NGO活動が仕事のきっかけになった

質問
—現在されているお仕事内容を教えて下さい
東樹さん
今の職場では、おもに横浜市の市民活動支援に関わる事業の企画運営や調整が主な仕事です。具体的な内容としては、NPO法人の会計税務講座やマネジメント講座を開催しています。他にも相談にみえた方に対して、NPOやボランティア活動に関して窓口や団体事務所等に出張して相談対応を行なっています。
質問
—どうして、今の仕事に就こうと思ったのでしょうか?
東樹さん
学生時代に、ベトナムとミャンマーの子どもたちへ教育支援をするNGO活動を行っていたことがきっかけです。 そこでの活動を通じて、自分の組織運営に関する知識の不足を感じ、アドバイスを受ける機会が欲しいと感じたことが、今の仕事に就こうと考える契機になりました。
質問
—大学時代はどんな勉強をされていたんですか?
東樹さん
社会福祉の勉強をしていました。主に地域の高齢者ミニデイサービスを利用している方々と地域や家族とのつながりに関心がありました。
質問
—大学卒業後から、この仕事に就かれているのですか?
東樹さん
大学卒業後は、2度の転職はありましたが、市民活動の支援を行なう組織での仕事を一貫して行なっています。仕事はもちろん、地域性や規模の違いはありますが、同じような目的・内容をずっとやっています。ただ、今回、NPO法人に就職をしたのは初めてですね。

人のつながるきっかけ作りをすることが楽しい

質問
—仕事をする上で気をつけていることはありますか?
東樹さん
言葉の使い方です。相手が心地よく、リラックスしていただくことによって、相手の方が何を話したいのかということを引き出すことを心がけています。 また、人と接する機会が多い仕事なので、コミュニケーション全般、相手側と双方向の関係を築くための、居心地の良い空間づくりを意識しながら仕事をしています。
質問
—仕事で苦労することはありますか?
東樹さん
仕事の性質上、自分が相手の方の話から感じたことと、相手の思っていることでミスマッチが起こった場合に苦労することがありますね。 そんなときは、もう一度、相手の方の話をじっくり聞くことで、解決のための糸口を探ります。 その際は、対話をしていく中で、お互いの共通項を見つけていくようにしています。
—逆に仕事が充実している瞬間を教えてください。
東樹さん
自分で企画した講座やイベントで、そこで初めて出会ったゲスト同士や参加者とゲストが、それがきっかけとなって、継続してイベントでコラボしたり、一緒に仕事をされているという話を聞くと嬉しくなりますし、充実している瞬間だと思います。
質問
—最近ではどんなときに充実感を感じていますか?
東樹さん
3月11日の東日本大震災後、NPOや企業など24団体でネットワーク組んで、岩手県大槌町に毎月行っています。そこでのいろいろな人との出会いから、さらに違う人とつながり、輪が広がる瞬間は、仕事として充実していて、楽しいと思うことがあります。

二人の子どもと遊ぶことが何よりも気分転換

質問
—その他にも印象の残っていることってありますか?
東樹さん
講座やイベントが終了した際に、参加者や講師等その場に居る人々の間で一体感が会場に生まれていたとき、また、相談を受けたときに、相談後にその方々の表情が和らいだ瞬間はとても嬉しくなります。 そういうときに、少しでも心がつながった感じがして、心のふれ合いを感じます。心がふれ合う瞬間があると、仕事をやっていて良かったなと思います。
—その中で、一番印象に残っていることはありますか?
東樹さん
先ほども言ったような、自分のつながりがきっかけでコラボしたり、利用者が相談にいらした際、自分を指名してくれるときですね。そういうことがあると、自分を信頼してくれていると感じます。
質問
—気分転換はどうされていますか?
東樹さん
二人の子どもと遊んだり、自然の中に身を置いているときですね。大学時代、ワンダーフォーゲル部に所属していたので、そのときの友人たちと山へ遊びに行ったり、週末に家族と出かけることでリフレッシュしています。

+αの情報をどれだけ提供できるか

質問
ー仕事をされる前と始めた後、何かギャップを感じたことはありますか?
東樹さん
例えば定数評価で仕事を行うところです。どういうことかと言うと、その提案の根拠を示すためには、いろいろと調査をした結果、具体的な数値で企業とのやりとりを行なうことです。これって社会に出たら当たり前なことだと思うのですが、学生のときには、そのような感覚がまだ乏しかったように思います。 ただ、学生時代に行っていたアルバイトと、基本的な部分では、社会に出る前と後で変わるようなことは特にない気がします。挨拶だったりマナーであったり。普通に生活していく上では社会人であっても学生でもあっても変わらないと思います。
質問
ー仕事をしていて気付いた東樹さんなりの「気付き」はありますか?
東樹さん
実相を見ることです。自分が行う仕事は、相談者の言いたいことの本質は何か、ということを見い出すことだと思うんです。 特に必要性を感じる時は、初めて接する方に対してです。自分もそうですが、初対面の相手にある程度の関係性ができるまで、本題を切り出すことってなかなか難しいですよね。でも実際は、そういうケースがほとんどなんです。その部分は気付かされることが多いところでした。また+αの情報をどれだけ相談に来てくれる人に提供出来るかどうかも「気付き」としてありました。
質問
ー東樹さんにとって、仕事とは何でしょうか?
東樹さん
「プロフェッショナル」であることです。そういう意識を持って取り組んでいくことは必要だと思います。もちろん家族を養うことでもあり、自分の好きなこと、自分のためだったりもしますが、一番大切なのは、相手の方との双方向の関係を築く上で、どう接していけばいいのか、を考えることです。 また、NPOとして、社会の課題解決に取り組む団体をどうサポートするか。いかに国の制度改正などの情報を分かりやすく伝えられるか、という翻訳的な機能を持つこと。さらに活動団体が活動しやすくするための仕組みづくりを整えることが求められます。 NPOはまだまだ社会的認知度が低く、企業や行政の他のセクターと対等に行っていくためにも、専門知識・スキルを活かせるように、いかにプロフェッショナルでいられるか、が必要なのではないかどうかなんだと思います。
質問
—ありがとうございました。