(2009.12.03)

好きな土地で好きな仕事をする
BARオーナー    中野光宏さん    35歳

 ワンダフルワークス第6回のゲストは、横浜を中心に6店舗展開している「焼酎&日本酒BAR ロックウェルズ」のオーナー中野光宏さん。中野さんは、19歳の時に一念発起して仲間とお店を開業。苦労を重ねながらも、あきらめずにやりたいことを追求したことがお店の成功につながっていました。

決められたレールに乗るよりも、仲間といっしょに仕事をすることを選んだ

質問
―BARを始めたきっかけはどういうことだったんですか?
中野さん
高校を卒業して大学浪人をしていた時に、友人の高橋歩が代表を務めていたカフェバー「ロックウェルズ」の横浜上大岡店の立ち上げに関わったのが始まりです。仲間とお金を出し合って開店して、店長として働き始めました。
質問
―浪人中にお店を始めて、大学受験は断念したんですか?
中野さん
大学は受験して合格もしたんですが、お店をやっていくと決めて大学へは結局入学しませんでした。当時サラリーマンが格好よく思えなくて自由業をやりたいと思っていたので、決められたレールに乗るよりも、仲間といっしょに仕事をすることを選びました。
質問
―それまでは飲食店で仕事をした経験があったんですか?
中野さん
いえ、全く経験もなくて、立ち上げのメンバー全員が飲食業未経験で、最初は恥をかきながらやっていましたね。でも、調理から店の経理・経営についてのことまで必死に独学で学びました。
質問
―ゼロからお店を始めて不安ではありませんでしたか?
中野さん
いざ仕事を始めると想像していたことと違うことがたくさんあって、開店当初は経営もなかなかうまくいかず、本当に大変でした。でも、お店をやると決めた自分の判断も、良い結果になるか悪い結果になるかは自分次第。一時は閉店もしかけましたが、メンバー全員で必死に働いてお客さんにも来てもらえるようになりました。20代の時は何もわからなかったから、とにかく体力の限りがむしゃらにやってましたね。

「こういうことができたらかっこいいな」という感覚にそってやってきた

質問
―仕事をしていてうれしく感じるのはどういう時ですか?
中野さん
お酒であったり食べ物であったり、自分がいいなと思ったものを出してそれがお客さんに認めてもらえるとうれしいですね。
質問
―ロックウェルズでは焼酎と日本酒をたくさん揃えていて、こだわりがありますね。
中野さん
日本のお酒は蔵で作っている人たち、作り手の大変さがわかるので好きなんです。お酒には背景があって、こういうお酒を作りたいと思って作っている人が必ずいる。その人にしかそのお酒は作れないということに意味があって、そういう背景が見える所がいいんですよね。
質問
―お店を経営するのは大変なことが多いと思いますが、やめたいと思ったことはありますか?
中野さん
何度もありましたよ。22歳の時に小笠原諸島に1人で行って「ロックウェルズ 小笠原店」をオープンした時は、上大岡店の時と違って開業資金も全部自分で借金して、1人で全部抱えて現地で働きました。お客さんが1人も来ない日もあって、借金がなかったら逃げてましたね。
質問
―借金を返済しないといけないから、やめるわけにもいかなかったんですね。
中野さん
そうですね。小笠原では何のツテもありませんでしたが、挨拶まわりや、弁当の配達をほかのお店がやらない時間にもしたりして、島の方たちにも少しずつ受け入れてもらえました。

質問
―飲食店のおもしろさはどういうところにあると思いますか?
中野さん
飲食業は趣向性が強いので移り変わりのペースが早いですが、そこが逆に楽しいところ。お客さんともいろいろ話すことができるし、毎日が違う日々なんです。そこに面倒くささを感じず、おもしろさを感じることが大切だと思います。
質問
―お店を経営する上で心がけていることを教えて下さい。
中野さん
新しい店舗をオープンする時も、「こういうことができたらかっこいいよな」とか、「ここでお店がやれたらかっこいいな」という感覚にそってやってきました。とにかくお店を続けて、あとはいつも何かしら新しいことを考えています。新しいことを試してもうまくいくことの方が少ないですが、アイデアを何かしら考えていれば、だんだんそれが5回に1回くらい成功するようになってくると思います。

できないと思い込まないで、やりたいと思ったらやった方がいい

質問
―仕事で失敗して落ち込んだ時はどうしますか?
中野さん
落ち込んでも30分くらいしたら立ち直りますね。昔は落ち込むともっと辛かったんですが、最近はだんだん大丈夫になってきました。落ち込んでいても何も変わらないし、結局はそこから立ち上がってまたやらないといけないので。だから失敗しても見方を変えるだけで、あの時ああしたから失敗したんだと思わずに、あの時の判断はよかったと思うようにしています。
質問
―なるほど。失敗したとしても、見方を変えればそれも大事な経験になるんですね。
中野さん
10何年やってきて、自分も部分部分では失敗者だったと思います。そのつど思い通りに仕事ができなくて、四苦八苦してきました。でも、やりたいと思ったらやった方がいいし、できないと勝手に思い込まないことが大事だと思います。
質問
―では最後に、この記事を見ている若者に向けてメッセージをお願いします。
中野さん
計算ばかりしてしまってできないとは思わないで、おもしろそうだなと思ったら感覚で動いていいと思います。思い通りいくかは実際にやってみないとわからないし、考えすぎないで、やりたいと思ったことをぜひやってみてください。自分がどれだけやりたいか、かっこいいなと思えることがあったら挑戦してみて、あとはその時の判断を最高の判断だと思って続けていれば、きっとうまくいくと思います。
質問
―ありがとうございました。

>>焼酎&日本酒BAR「ROCKWELLS」