第3回横浜市子ども・若者支援協議会 若者自立支援部会が10月18日、横浜市青年相談センター中・小会議室にて行われました。本部会では、第2回部会にて委員から出された意見を反映させたうえで、以下の4つの提言と国への要望についての検討が行われました。
●地域で子供・若者を見守り、課題を早期発見する仕組みづくり
「地域青少年支援プラザ(仮称)」を設置し、早期発見・早期支援の仕組みを確立する。
青少年が安心して気軽に集うことができる、「より身近な居場所」を設置する。
養育環境の欠如や不登校等の状況における青少年や、生活習慣になじめず孤立しがちな青少年に対する「寄り添い型支援事業」を全区に展開・拡大し、学校や区役所などにおける支援ネットワークを強化する。
高校中退者や要保護児童等を継続的に支援していくため、学校、更生・保護施設、移動養護施設等と相談支援機関の一体的な取組を強化する。
●適切な支援につなげるための総合相談・調整
相談の「たらい回し」が生じないよう、各機関と調整し、子ども・若者を適切な支援につなげてい「青少年総合相談センター」の機能を検討・設置する。
「青少年総合相談センター」の人材育成部門と、「地域青少年支援プラザ(仮称)」の機能を併せた「新・青少年交流センター」を設置する。
関係機関との連携強化により、就労に困難を抱える若者に対する若者サポートステーションの相談支援を拡充する。
●段階的な体験・訓練プログラムから自立につなげる取り組み
家庭の養育機能が期待できず、また就学就労の見通しが立たない10代後半の青少年(中卒や高校中退者)に、基本的な生活習慣の習得や就学、就職につながる資格取得、職業訓練など の支援を行うための「青少年しごと・生活塾(仮称)」を整備する。
職業的自立を目指すひきこもり等の若者に対し、共同生活を通じた長期・継続的な就労訓練を提供するため、「よこはま型若者自立塾」の専用施設を整備する。
就労の場づくりを支える仕組みづくりと働く場の開拓を行う。
●子ども・若者を支える社会の仕組づくり
市民に対し、思春期の青少年が抱える課題や、彼らを取り巻く環境についての理解を促進し、地域全体で青少年の「育ち」を支援し、見守ることのできる環境を整える。
不登校・ひきこもり・非行等、思春期に抱える課題や、ひきこもり・就労・発達障害・精神疾患など若者が抱える課題をテーマとし、主に地域での学習会や研修会に講師を派遣するための「知っておきたい!こども・若者どこでも講座(仮称)」(23年度事業名:青春キャラバン)の展開。
子ども・若者支援を担う人材や団体の育成。
子ども・若者支援施策に関する評価指標の策定。
加えて国への要望事項として
パーソナル・サポート・サービスの継続。
早期対応・支援を充実するための訪問相談及び地域における相談支援(地域ユースプラザ)の取組に対する財政的措置の拡大。
「若者サポートステーション」への「職業紹介・斡旋機能」の付加。
以上の内容に関し、津富宏部会長の進行により意見交換が行われました。
青砥恭委員(さいたまユースサポートネット代表)は、どのような子ども・若者を対象として長期的、継続的に支援していくのか。地域で早期に子ども達の情報をとらえてつなげるシステムが必要で、地域青少年支援プラザ等が地域の中核的機関となって、長期的に支援していくことが必要であると思うと述べられ、津富部会長もそれぞれの担当エリアの中で、支援が必要な若者をどの程度把握できているのかが分かるとよいとこれに同調しました。
岩本真実委員(湘南・横浜サポートステーション施設長)は、サポートステーションが職業紹介、斡旋が出来ればいいという気持ちもあるが、一方でサポートステーションが人材会社のようになってしまう懸念があるとし、現実的な対応としてそういった機能を付加するよりも、既存の施設、公共施設とつながるための制度を整備してもらうことが重要だ、と述べました。
また、岩本委員は学校との連携強化が急務であるということも強調し、工藤啓委員(「育て上げ」ネット理事長)も、学校では対応しきれないいわゆる問題児を専門的に支援することで、教育現場の負担を減らし、学校の支持を取り付けることが出来た、と自身の活動を紹介した上で賛意を示しました。
大槻繁美委員(よこはまユース理事)は 、現在の仕組で課題を抱えている子を見つけ出せるのかというと、必ずしもそうではない。福祉の人材などは仕組にあふれているが、どうにもつながってない印象を受けるとし、工藤委員は支援者側が制度の理解を深める必要があるとこれを補足しました。それを受けて川名青少年部長は、必要な支援施設やサービスを紹介できる、若者コンシェルジュ機関を作りたいと述べました。
工藤啓委員は、長期的目標として、支援を求める若者に対して「横浜ソーシャルセキュリティナンバー」的なものを導入出来ないか。もちろん個人情報保護を徹底させた上での話であるが、実現すれば、困難を抱える人にとって社会的なセーフティネットになり、たらい回しも防げるのではないか。さらに支援に繋がらない若者の顕在化もできるのではないか、と提案しました。
松村俊幸委員(松村株式会社代表取締役社長)は若者を受け入れる企業の立場から、ハローワークだと、単純に仕事を紹介するだけで、紹介したら支援は終わりと感じる。しかし、支援機関から直接相談があった場合、担当者と十分話をして、社内での状況を説明した上で受け入れ態勢を整えることが出来る、とハローワークと支援機関との差異について言及しました。
武藤啓司委員(よこはま西部ユースプラザ施設長)は、臨床心理士になるときは、NPOで働いてもその期間が加算されて資格取得に繋がるが、社会福祉士や精神保健福祉士は認められない。こういった若者支援の事業に参加した期間も経験年数として認められるよう、国への要望事項に加えてもらいたい。そうすることで、学生が民間の法人に実習に来る機会が増え、現場としても助かる、と提案しました。
綿引幸代委員(よこはま若者サポートステーション施設長)はサポートステーションへの機能付加について、企業に対する人材紹介や説明など、現在のハローワークの機能を、若者本人をずっと支援してきた相談支援機関の中に持ってきた方が、よりよいマッチングが出来ると思う。また企業と直接つながりができるので、もう一歩進んでハローワークが持っていない新しい仕組みができる可能性があると期待を寄せていました。
これらの議論、意見を踏まえて12月22日、同所にて第4回若者自立支援部会が開催されます。
<過去記事>
平成23年度 第1回 若者自立支援部会
平成23年度 第2回 若者自立支援部会
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