引きこもり、不登校などの思春期・青年期問題の総合相談を行い、自立に向けた青少年の居場所としての役割を持つ横浜市の「地域ユースプラザ」。
2007年に、市内1カ所目となる地域ユースプラザ「よこはま西部ユースプラザ」が保土ヶ谷区天王町に、2008年には2カ所目の「よこはま南部ユースプラザ」が磯子区根岸にオープンし、これまでさまざまな居場所プログラムや地域と協力した活動を行い、若者をサポートしています。
そして、今年3月に都筑区茅ヶ崎中央に市内3カ所目となる地域ユースプラザ「よこはま北部ユースプラザ」が新しくオープンしました。北部ユースプラザの施設内の様子と、家族を対象としたセミナーについてレポートします。
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よこはま北部ユースプラザは、横浜市営地下鉄センター南駅から徒歩約6分の場所に位置しています。利用対象は、横浜市内に住んでいるおおむね15〜35歳未満の若者とその家族。港北区、緑区、青葉区、都筑区の横浜市北部エリアを中心に、若者の社会参加・自立をサポートしています。
施設の中には、ほかの地域ユースプラザと同様、フリースペースとして時間を過ごすことができる「居場所」があります。居場所には、畳が敷かれているスペースや飲食スペースがあり、読書やゲームなどをして自由な過ごし方ができるようになっています。
居場所では、自由な活動をする時間のほかに、さまざまなプログラムを開催。気になる話題について話し合うテーマトークや、身体を使ったワークショップ、対人関係に関するコミュニケション訓練「SST(ソーシャル・スキルズ・トレーニング)」など、さまざまな体験ができるプログラムが行われています。
また、施設内には個室の相談室もあり、本人やその家族の総合相談を実施。施設内だけでなく地域での体験活動なども行いながら、若者と家族を地域全体で支えることを目指しています。
よこはま北部ユースプラザで行われているプログラムには、若者を対象としたものだけでなく、引きこもりの子をもつ保護者を対象にした「家族のセミナー」もプログラムとして定期的に行われています。
セミナーでは、スタッフのコーディネートのもと、参加した方たちがテーマに関する話をしていきながら意見交換をします。取材当日は、保護者の方8人が参加し、居場所スペースの一角を使ってリラックスした雰囲気の中で行われていました。
この日は主に、「親の定年後など、子どもの将来はどうなるのか?」というテーマについて話し合われ、参加者の方ひとりひとりが、家庭で抱えている不安について話をしました。なかなかふだん話すことのできない気持ちを周りに打ち明けることで、現状への理解が深まり、子どもが動き出すきっかけにつながることもあるそうです。
セミナーの最後には参加者の方も、「こういう場があること自体知らなくて、もっと早く知っていればよかったと思いました。しゃべっていいんだという気持ちでいっぱいです」、「皆さんの話を聞いていて、今ばかり見るのではなく、もっと先を見るといいんだと感じました」といった感想を話していました。
よこはま北部ユースプラザを運営している「NPO法人 月一の会」は、引きこもりの若者を抱える母親の会として、1998年にスタートした団体です。実際に引きこもりの若者をもっていた母親が集まり活動が始まったため、引きこもり問題の家族理解に対するサポートを中心に行っています。
月一の会の理事長・梅山明子さんは「家庭の中で安心感がないと、若者も外には出にくいと思うので、家族が安心して集える場があることが大事だと思います。まずは御両親がユースプラザなどに通うことで、子どもに対する理解が深まって、本人にここの雰囲気を伝えてもらうことができると思います。また、家族が本人のグチを聞いてあげるように努めて、まずお互いの気持ちが楽になるという事も大きいと思います」と話します。
現在、若者をサポートする施設は増えていますが、本人が抱えている悩みをサポートするには、まず一番身近な存在である両親や家族の理解を深めることはがても大事なことだと思います。北部ユースプラザや月一の会で行われているサポートは、支援がその時その場だけのものになるのではなく、継続的な家庭の安心感を支えるつながる取り組みだと感じます。
本人が共に生活していく家族、そして地域の周りの人たちからの理解があることで、たとえ一度つまずいてしまっても、周りと手を取り合って再スタートできるような環境が生まれ、その人自身に合った生き方を見つけるためのチャンスが広がるのではないでしょうか。
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