働くことに困難を抱える若者にとって、「在宅ワーク」は就労への有効なステップとなるのかどうか。これまで、若者をサポートしている支援者や、仕事を発注する側である企業の方々と共に、在宅ワークと若者とのマッチングについて考えてきました。

 そして今回、横浜市都筑区にある引きこもりや不登校の若者の居場所「よこはま北部ユースプラザ」で、施設を利用している福田さん(仮名・30歳)、細野さん(仮名・27歳)、佐藤さん(仮名・30歳)の3名に、「在宅ワーク講座(第7話)」の動画を見ていただき、在宅ワークをすることに対して意見を聞きました。

講座の動画を見て、在宅ワークについて何か興味を持ったことはありますか?

「自分の予定に合わせて働く時間を決められるというのは良いと思います。普通の働き方だとどうしても通勤に割く時間が出てくると思うんですけど、在宅ワークだとその分を仕事に回せたり他のことをしたりできるので、そういう意味でも自分のペースで働けるというのは良いと思います」

「実際にやってみたい人は結構いるんじゃないかなと思います。社会性が乏しい人たちにとって向いているような気はします」

「いきなり会社に飛び込んで働くのは難しいかなと思うので、在宅ワークでまず少し働く感覚を慣らすことができるかなと思いました」

自宅で作業ができるということで、ハードルは低く感じますか?

「そうですね。やっぱり自分にできる仕事内容なのかとか、どのくらいのコミュニケーションが求められるのかが気になるので、そういう部分がはっきりしていれば良いと思います」

「僕は建築を勉強してきて建築ソフトのCADを使っていたのですが、業種内容のデータを見ると2番目に多いのがCADやデザインの仕事になっていて驚きました。そういうスキルの認定というか、どうやってそのレベルを判定して選ぶのか、発注者側と受注者側のコミュニケーションというのはどうなっているのかは気になりますね」

在宅ワークの中にも1回1000円くらいの仕事から1万円以上の仕事までいろいろある中で、どのくらいの規模だったらやってみたいと思いますか?

「自分ではこれだけやりたいという希望がどのくらい通るのか、その辺がまだよく分からないので、発注者側がどのくらいのレベルを求めてくるかによって違うのかなと思います。自分としては、今はユースプラザとかに来ている時間がまず最初にあって、それが終わった後の夜3時間くらいを使ってできる規模がいいかなと思います」

他に生活の軸があった上で、そこからプラスアルファという感じでまずはやりたいと?

「そうですね、在宅ワークを中心にしてしまうと逆にコミュニケーションとか人との関わりとかが難しくなってしまうと思うんですよね。それを生活のメインにしていくというのは、余程の覚悟がない限り難しいんじゃないかなという印象はあります。在宅ワーク中心の生活というのは精神的にも結構厳しいかなと思うので」

もしやってみるとして、ほかに不安に思うことはありますか?

「発注してくる側がどういうフォーマットの、どういうソフトを使っているのかでもまた違うと思うんですよ。細かいことですけど、Wordで入力といってもソフトの発売年が2003だったり2007だったりするわけじゃないですか。自分が使っていないソフトでの作成を求められたら新しく用意する費用が必要になってくるでしょうし、そういうことも考えるとハードルが高いようにも思えてきます」

必要なパソコンソフトであったり、納品の仕様であったり、一つ一つの仕事の具体的な内容を確認していくことが大事そうですね。

「あとは受注のやりとりも不安です。やっぱり電話やメールでのやり取りが結構難しいと思いますし」

「最初に言ったこととは矛盾する内容になってしまうんですけど、融通が効きすぎて今度は逆に生活習慣が夜遅くまで起きて仕事をしていたりとか、そういうことにならないだろうかという心配も出てきてしまう気がします‥‥‥」

「そうですね。自分のスケジュール管理能力というか、生活スケジュールをどう設定するかという問題は今の状況でもなかなか出来てないことなので、自由過ぎるということは逆に結構難しいかもしれないなと思います」